よく善知識と会話している時など、言われることに対し、ピントはずれの答をして叱られることがございます。
そんな時に先生は
「君達はもっと相手の言うことを知らなければならない。
特に沢山の人々の前で法論する時はどうするのだね。
もしあやまって自分が負けたとしたら法論の相手はもちろん、それを聞いていた人達はみな真実の法を謗り非難するという法謗の大罪を作らせることになるのだ。
だからこそ我々はどんな場合でも絶対負けてはならない為、用意周到さが必要であり、あの宮本武蔵が使っていた孫子の
『敵を知り己を知るは百戦してあやうからず』
の言葉をいつでも忘れてはならない」
と言われたことがございます。
こうした先生のお言葉を聞かせて頂くにつけ、仏法に対する甘い考え、相手の言葉に対する注意力のなさを知られるばかりです。