いかなる人といえども仏教信徒である限り『
念仏』を誹謗することは許されない。
ブッダは29才で出家し、35才で仏の正覚を開かれた。
その時始めて説かれたのが有名な『華厳経』である。
その中に
『念仏三味は一切三味の中の王である』と説き、
それ以来入滅までの45年間、
仏の説かれた目的は
念仏にあったと言っても過言ではない。
法華経の信者であった中国
天台宗の荊溪でさえ
『一切経の中で最も多く讃めたたうるは多く弥陀如来にある』と
天台大師の著書『摩詞止観』の解説に記して驚いているように、
天台大師ならずとも仏教の経典を読む者であれば誰しも驚かぬ者はあるまい。
『
観仏三味経』と言う経の中に釈迦如来が御自分の父浄飯王の御臨終に際し
余の一切の教を説かれずひとえに
念仏三味をすすめられたことは
実に驚くべき記録である。
実に仏は仏典の至るところに親の恩愛の深きことを説き、
また仏自も親の御恩の厚きことを感謝していられたことを思う時、
今その父の御臨終こそ、
仏にとって親の御恩に報い奉る最後の機会でもあった。
しかしこの時仏は、父の手を取って
『父よ!!凡夫
往生の道は唯一、
念仏三味あるのみ』
と涙ながらにすすめ給うた。
ああ何と言う力強き化導であろうか!!
この事実!!この
歴史!!
『迷と苦悩みの凡夫が
往生の道は唯
念仏一つ』と、
仏が今父浄飯王の御臨終にすすめられたのだ!!
何たるたのもしき如来の金言であろうか。
誰もこれを信ずるに迷うてはならない。
況や誹謗こと勿れ!!
しかるに今日
日蓮宗と称する人々
いかなる魔の教えに迷うてか『
念仏無間地獄』と誹謗されるのか
一体仏の説かれた経典のどこに『
念仏無間地獄』と説かれてあるのか!!
言語道断ゆるすべからず。
今日
日蓮宗ごときただいたずらに現世利益を叫んでいるが、
こんなのは仏教では無い。
このような教はかえって
煩悩の炎に油を注ぐようなものであって、
決して人間の
不安や苦悩を根本的に解脱せしめるものでは無いのである。
一日も早く改心して戴きたい。
もしなを仏の正法なる
念仏を誹謗するならば、
やがてきわめておそろしき果報を受けるであろう。
念仏誹謗の有情は
阿鼻地獄に堕在して、
八万劫中大苦悩、
ひまなく受くると説かれたり
つつしみておそるベし。合掌