親鸞会の教学試験はどのように始まったのか、
場所 親鸞会館
「破邪顕正」は、その実力がなくてはなされない。
挙って受験し、一つには
浄土真宗の法話の
聴聞に、
二つには破邪顕正にはげみましょう。
このような手記がある。
第一回教学試験を受けて
十月三日第一回、仏教学、真宗学の検定教学試験が行なわれた。
私と共に受験した人達は自分のもてる力をこの短かい時間に出しきった。
この日まで一ヶ月私は、自分というものに心配であった、
何故なら私はこの試験を受けようと決心したものの学校を卒業して、
六年半、大きい頭を遊ばせ又ペンを持ったことの無い私であったから。
しかし私は本来の負けずぎらいが今度の試験に対する
努力をおしまなかった。
五十題の問題を一題づつ覚えるのであるが今まで遊ばせておいた私の頭は
中々私の思う様に覚えてくれないどうしたのだろう。
こんなこと位と同じこと五度六度うそのうち、
他の人がどんどん進みなにか自分だけが取り残された。
あわれな姿が次々私の脳をかすめる。
中途まで行った時こんなはずはない、
どうしたのだと自分で自分を励ましては居るが心があせる計りで
一向に頭はいいこときをかない。
いつも一番上についているので、
さほど気にならない頭も今度という今度は自分乍らイヤになった。
私は刻々とせまる
無常と試験日への戦いがつづいた
六年半のブランクを一度に取りかえそうとするので、心はあせった。
迎えた十月三日私にはなんの苦悩もなかった。
やることはやった。
これで駄目ならと、一時間半の試験時間は私の頭と手は思う様に働いてくれた。
私は嬉しかった。
そしてこれからもっともっと
努力しよう。
この気を聴聞にと新たな決心は今後の私の大きな力となるでしょう。