カゼの種類はカズカズあれどカゼで死ぬ奴あ余りなく、
カゼで気付く奴あさらにない。
風の歴史は雲助風・お駒風・谷風・お世話風・お七風・ネンコロ風・薩摩風・スペイン風・
近くは不景気風最近はA2型風…。
今年は大雪はなかったが天候の具合もどうも晴々しくなく、
おまけにひどい風邪に見舞われた。
愚生一家も風で全滅、お蔭様で早朝なれぬ手つきで、飯たき、ミソ汁作りを大将自らこれをなし、勤めに出ること数朝に及ぶ。医者は名医、ヤブ医者門前市をなす。
それでも気付く者がおらぬ、現世利益、瞬時の幸福を求める者、
邪教に傾くものは、大学教授から会社社長より下は木賃宿の女中さんに至るまで
有象無象が数知れないのはどんなわけだろう。
ここらで
親鸞会が
大使命達成にはり切らねば、
今に地球上は便所のうじ虫ばかりになる。
「一盲衆亡を引いて火坑に堕つる」
との仏説は今や衆盲衆盲を引いて
火坑に堕つるといわねばならない状態だ、
風邪を縁としてこの法に気付き
一人がなりともまことの信を獲ん人を手引きしないでなるものか、